コンバインが収穫した直後の米は、まだ白米ではありません。稲穂から外れた「もみ」には、外側にもみ殻があり、水分も多く含まれています。
もみは、乾燥で余分な水分を減らし、もみすりでもみ殻を外して玄米になります。玄米を選別し、精米で胚芽とぬか層を取り除き、最後に異物や不良粒を分けると、商品用の白米へ整います。
この記事は「お米はどうやって作られる?」の収穫・脱穀地点から先を詳しく扱います。施設により機械や順序は異なりますが、何を入れ、何を外し、何が残るかに注目すると工程を追えます。

乾燥では、もみから余分な水分をゆっくり減らします
収穫直後のもみは水分が多く、そのまま長く置くと品質が変わるおそれがあります。乾燥機や共同乾燥施設では、空気を通してもみの水分を調整します。
ここで取り除くのは、もみ殻ではなく余分な水分です。入るものは高水分のもみ、残るものは乾燥したもみです。
高温で急激に乾かしたり、必要以上に乾かしたりすると、米粒へひびが入る「胴割れ」や、次の工程で割れる粒が増える場合があります。 生産者や施設の担当者は、収穫時の水分や気温、設備を見て乾燥条件を決めます。

もみすりでは、もみ殻を外して玄米にします
もみすりは、乾燥したもみを機械へ通し、外側の硬いもみ殻を外す工程です。もみ殻を外した中身が玄米です。
玄米には、ぬか層と胚芽が残っています。つまり、もみすりと精米は同じ作業ではありません。
| 工程 | 入れるもの | 外すもの | 残るもの |
|---|---|---|---|
| 乾燥 | 収穫直後のもみ | 余分な水分 | 乾燥もみ |
| もみすり | 乾燥もみ | もみ殻 | 玄米 |
| 精米 | 玄米 | 主に胚芽・ぬか層 | 白米 |

玄米選別では、小さい粒や割れた粒を分けます
もみすり後には、玄米だけでなく、小さい粒、割れた粒、外れきらなかったもみなどが混ざることがあります。ふるいなどで粒の厚さをそろえ、出荷用の玄米と分けます。
ここで重要なのは、選別は「悪い米を一回で見つける魔法の機械」ではないことです。大きさ、重さ、色、材質など、見分けたい性質に合わせて装置を使い分けます。
玄米のまま出荷・貯蔵され、消費地に近い精米工場で白米へ加工される場合もあります。収穫した場所ですべてが白米になるとは限りません。

精米では、玄米の胚芽とぬか層を取り除きます
玄米の外側には、ぬか層と胚芽があります。精米機の中で玄米同士や部品との摩擦などを使い、外側を少しずつ削ると、白い胚乳を中心とした白米になります。
このとき外れた粉状の部分が米ぬかです。精米を強くしすぎたり、ひびのある玄米を通したりすると、砕けた米が増えます。そのため、玄米の水分や機械の調整も品質に関わります。
精米は米を白く塗る工程ではなく、玄米の外側を取り除く工程です。

白米選別では、異物と不良粒を性質別に分けます
精米の前後には、石を分ける石抜き機、金属を検知する装置、色の違う粒を分ける色彩選別機、砕けた米やぬかを分けるふるいなどが使われます。 施設によって装置の組合せと順序は違います。
白米表面に残るぬかを追加工程で除き、家庭での洗米を省きやすくしたものが無洗米です。 無洗米はすべての白米が通る必須工程ではなく、白米から分かれる商品仕様の一つです。
最後に計量・包装され、店や飲食店へ届く米になります。もみから白米までの工程は、単に外側を削るだけではありません。水分を整え、もみ殻、ぬか層、異物、不良粒を順に分け、食べる米をそろえる工程です。
米が田で育ち、収穫されるまでの流れは「お米はどうやって作られる?」で確認できます。
参考資料
- 農林水産省「栽培・収穫乾燥・籾摺り・精米加工と品質について」(確認日:2026年9月21日)
- 奈良県「10月の農作業」(確認日:2026年9月21日)
- JA全農山形「山形の稲作と自然 おいしいお米ができるまで」(確認日:2026年9月21日)
記事内の図は、生成AIによるイメージをもとに、原典資料と照合してbest earth編集部が構成した概念図です。数値・時期・条件は本文と表で確認してください。

