もみから白米になるまで|乾燥・もみすり・精米・選別を図解

もみから白米になるまで|乾燥・もみすり・精米・選別を図解

コンバインが収穫した直後の米は、まだ白米ではありません。稲穂から外れた「もみ」には、外側にもみ殻があり、水分も多く含まれています。

もみは、乾燥で余分な水分を減らし、もみすりでもみ殻を外して玄米になります。玄米を選別し、精米で胚芽とぬか層を取り除き、最後に異物や不良粒を分けると、商品用の白米へ整います。

この記事は「お米はどうやって作られる?」の収穫・脱穀地点から先を詳しく扱います。施設により機械や順序は異なりますが、何を入れ、何を外し、何が残るかに注目すると工程を追えます。

もみが乾燥、もみすり、玄米選別、精米、白米選別を経て白米になる全体像
図1:収穫後のもみを乾燥し、外側の層と異物・不良粒を段階的に分けて白米へ整えます。概念図。
目次

乾燥では、もみから余分な水分をゆっくり減らします

収穫直後のもみは水分が多く、そのまま長く置くと品質が変わるおそれがあります。乾燥機や共同乾燥施設では、空気を通してもみの水分を調整します。

ここで取り除くのは、もみ殻ではなく余分な水分です。入るものは高水分のもみ、残るものは乾燥したもみです。

高温で急激に乾かしたり、必要以上に乾かしたりすると、米粒へひびが入る「胴割れ」や、次の工程で割れる粒が増える場合があります。 生産者や施設の担当者は、収穫時の水分や気温、設備を見て乾燥条件を決めます。

収穫直後のもみから余分な水分を減らして乾燥もみにする工程
図2:乾燥で外すのはもみ殻ではなく余分な水分です。急激な乾燥や乾かしすぎは品質へ影響します。概念図。

もみすりでは、もみ殻を外して玄米にします

もみすりは、乾燥したもみを機械へ通し、外側の硬いもみ殻を外す工程です。もみ殻を外した中身が玄米です。

玄米には、ぬか層と胚芽が残っています。つまり、もみすりと精米は同じ作業ではありません。

工程 入れるもの 外すもの 残るもの
乾燥 収穫直後のもみ 余分な水分 乾燥もみ
もみすり 乾燥もみ もみ殻 玄米
精米 玄米 主に胚芽・ぬか層 白米
乾燥もみからもみ殻を外し、玄米ともみ殻に分ける工程
図3:もみすりでは乾燥もみを玄米ともみ殻に分けます。玄米にはぬか層と胚芽が残ります。概念図。

玄米選別では、小さい粒や割れた粒を分けます

もみすり後には、玄米だけでなく、小さい粒、割れた粒、外れきらなかったもみなどが混ざることがあります。ふるいなどで粒の厚さをそろえ、出荷用の玄米と分けます。

ここで重要なのは、選別は「悪い米を一回で見つける魔法の機械」ではないことです。大きさ、重さ、色、材質など、見分けたい性質に合わせて装置を使い分けます。

玄米のまま出荷・貯蔵され、消費地に近い精米工場で白米へ加工される場合もあります。収穫した場所ですべてが白米になるとは限りません。

玄米を粒の厚さなどで選別し、出荷用玄米をそろえる工程
図4:玄米選別では、粒の厚さなど目的に合う性質を使って出荷用玄米をそろえます。概念図。

精米では、玄米の胚芽とぬか層を取り除きます

玄米の外側には、ぬか層と胚芽があります。精米機の中で玄米同士や部品との摩擦などを使い、外側を少しずつ削ると、白い胚乳を中心とした白米になります。

このとき外れた粉状の部分が米ぬかです。精米を強くしすぎたり、ひびのある玄米を通したりすると、砕けた米が増えます。そのため、玄米の水分や機械の調整も品質に関わります。

精米は米を白く塗る工程ではなく、玄米の外側を取り除く工程です。

もみから白米まで、各工程で入るもの、外すもの、残るものを示す図
図5:乾燥から白米選別までの完全版。装置の組合せと順序は施設で異なります。概念図。

白米選別では、異物と不良粒を性質別に分けます

精米の前後には、石を分ける石抜き機、金属を検知する装置、色の違う粒を分ける色彩選別機、砕けた米やぬかを分けるふるいなどが使われます。 施設によって装置の組合せと順序は違います。

白米表面に残るぬかを追加工程で除き、家庭での洗米を省きやすくしたものが無洗米です。 無洗米はすべての白米が通る必須工程ではなく、白米から分かれる商品仕様の一つです。

最後に計量・包装され、店や飲食店へ届く米になります。もみから白米までの工程は、単に外側を削るだけではありません。水分を整え、もみ殻、ぬか層、異物、不良粒を順に分け、食べる米をそろえる工程です。

米が田で育ち、収穫されるまでの流れは「お米はどうやって作られる?」で確認できます。

参考資料

記事内の図は、生成AIによるイメージをもとに、原典資料と照合してbest earth編集部が構成した概念図です。数値・時期・条件は本文と表で確認してください。

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この記事を書いた人

best earth編集部のアバター best earth編集部 食べものの疑問を、農業から読み解く編集部

食べものの「なぜ?」を、農業から解き明かす編集部です。公的機関・大学・研究機関などの一次情報を確認し、作り方、育つ仕組み、産地、環境、技術を図解でわかりやすく紹介します。

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